探偵手記

助手による探偵ごっこ

中待合室

劇団地蔵中毒の「『中待合室にお入りください』を待ちながら」を見た。前々から気になっていた劇団で、今回の公演でようやく見に行けた。

本人たちは「無教訓意味なし」を標榜していて、観客も感想として「何も覚えていない」「意味がわからない」と言うのがお約束になっているけど、意外と意味は分かったし期待していたよりも面白かった。

並行して語られる二つの全く異なる物語が最後に交差するからしっかり展開しているように見えるのに、最後の最後で今まで積み上げてきた話を全部破壊して雑に解決してしまうのはすごく気持ちがよかった。

あと普通にギャグパートが面白い!意味わからないセリフを次のセリフで補足して笑わせるの上手いなあ

「ちょっちまっちステーション」で腹抱えて笑ってしまった

音響がとってもかっこいいね……OP演出もよかったし、客入り曲がオリジナルの曲なのも感心してしまった。なにより劇中曲のセレクトが最高に完璧だった!突然爆音でメタルを流されたら心が躍ってしまうよね

この劇にテーマなんてないんだろうけど、一発ネタかと思っていた「初音ミクのおっさん」のくだりがどうしてもこの劇に一本の軸を通しているように思えてしまう。結局この話で幸せになる人はほとんどいない(最後は底抜けのハッピーエンドだけど)んだけど、初音ミクのおっさんとの対話をしていた彼だけは晴れやかな顔をしていたんだよな